ChatGPTって結局なに?|ゼロからわかるAIとの付き合い方

~AIとたとう紙の未来 第3回~
伝統文化の魅力をどう表現し伝えるか──。その悩みに応えてくれるのがAIの言葉づくり。今回は、たとう紙と着物の魅力を言葉で伝える際に、AIがどのように支えてくれるのかをご紹介します。
はじめに──「言葉にすること」の難しさ
たとう紙や着物には、長い歴史や作り手の思いが込められています。けれど、その魅力を文章で伝えるのは意外に難しいものです。
「伝統の美しさや細やかな気遣いを、どう言葉にしたらいいのか……」
私自身も、商品紹介やブログ、SNSなど、文章を書くたびに悩んできました。
・素材の良さをどう説明する? ・気持ちが伝わる言葉とは? ・お客様に“らしさ”が伝わる表現とは?
そこで助けになったのが、ChatGPTをはじめとする生成AIでした。
AIは「文章の相棒」になる
文章を書くAIというと、無機質な定型文しか作れない印象を持つ方も多いかもしれません。ですが、実際はまったく逆です。
たとえば、以下のように聞いてみると:
「たとう紙のやわらかさと丁寧さを表現する、親しみやすいキャッチコピーを考えて」
「着物初心者にも分かりやすい説明文を100文字で」
→ すると、いくつもの案が出てきて、そこから選ぶ・調整するだけで、短時間で伝わる言葉が出来上がります。
これはまるで、優秀な編集者やアシスタントが隣にいて、アイデアを一緒に出してくれるような感覚です。
実際に使ってみた事例:SNS、商品紹介、ブログ
① SNSの投稿文
InstagramやFacebookに着物やたとう紙の写真を投稿する際、「一言コメント」が難しいと思ったことはありませんか?
ChatGPTに、「春の訪れを感じるたとう紙の投稿文を、やさしい語り口で」などと指示すると、季節感や情緒を込めた文章が返ってきます。
② 商品説明文
オンラインショップの商品紹介文を作る際、素材・用途・特徴などを伝える必要があります。
たとえば、「手すき和紙を使用したたとう紙の商品説明を、100文字で」というリクエストをすると、次のような案が得られます:
「やわらかな手すき和紙で包む、大切な一着。通気性に優れ、着物をやさしく守ります。」
これをベースに、自分らしい言葉に微調整すればOK。作業効率が格段に上がります。
(実際のところ、文字数の指定はほぼ指示通りにはいかないのが現状のようです...)
③ ブログ記事の構成案
ブログを書こうと思っても、何から書いてよいか分からない……そんなときは、AIに「着物の手入れについてブログ構成を考えて」とお願いすると、見出し案がいくつも提案されます。
「言葉づくり」は、文化を伝える大切な行為
着物やたとう紙は、目で見て手で触れて、その魅力が伝わります。けれど、インターネットやSNSでは「言葉」が大きな役割を果たします。
AIが補ってくれるのは、“感性”の部分ではなく、“伝達”の部分。私たちの感じたこと・伝えたいことを、読み手に届きやすい形でサポートしてくれるのです。
Q&A:よくある疑問に答えます
Q1:AIに任せると、人間らしさがなくなるのでは?
A: 逆です。ベースをAIに任せることで、自分らしさを添える余裕ができます。心のこもった微調整がしやすくなります。
Q2:使い方が難しそう…… →
A:簡単な日本語で話しかけるだけでOKです。タイピングさえできれば使えます。
Q3:間違った情報が出ることは?
A:可能性はゼロではありませんが、「下書き」として使い、自分の目で確認・修正すれば安心です。
まとめ:AIは“伝える力”のサポーター
言葉にすることで、伝統文化はより多くの人へ届きます。
そのお手伝いをしてくれるのがAIです。完璧を求めるのではなく、「ひとりで頑張りすぎない」ための新しい選択肢として、上手に活用していきましょう。
AIとたとう紙の未来 第1回記事はコチラ
AIとたとう紙の未来 第2回記事はコチラ
次回予告
「AIは、言葉づくりだけでなく、日々の業務にも役立つのでしょうか?」
そんな声にお応えして、次回は「AIを使って日々の業務がどう変わるのか?」をテーマに、たとう紙の現場や小さな商いの中で、実際にどれくらい時間が節約できるのか、どのような心の余裕が生まれるのかを、具体的な事例を交えてお届けします。
作業の効率化が、「本当にやりたいこと」に集中できる時間を生み出す──
そんな未来を、いっしょにのぞいてみませんか?
どうぞ、お楽しみに。