お盆に思い出した、子供の頃の夢と今の私 - みなみ紙工オフィシャルサイト  

お盆に思い出した、子供の頃の夢と今の私

2025.08.17

お盆に期間限定で配信されていた懐かしいアニメを見て、ふと子供の頃の夢を思い出しました。F1レーサーを夢見ていた私が、なぜ今「たとう紙」を通して夢を語るのか――人生の転機と学びを静かに振り返ります。


懐かしいアニメが呼び起こした記憶

このお盆休みに、若いころに夢中になって読んでいたマンガのアニメが、期間限定で配信されていました。そのタイトルを見た瞬間、心が一気にあの頃へと戻っていったのです。

当時、私を惹きつけてやまなかったのは「スピード」。物語の中で走る車、エンジンの響き、風を切る疾走感。それはまるで、まだ見ぬ未来への扉を開けてくれるようでした。

あの頃は、放課後になると自転車にまたがり、まるで自分がF1レーサーになったかのように近所の坂道を駆け下りたものです。風で目が涙ぐむのも気にせず、ただ前を向いてペダルを踏む。その瞬間は、現実の世界を忘れ、夢の舞台に立っている気持ちになれました。

そして私は、子供ながらに本気で「F1レーサーになりたい」と夢見ていたのです。


子供の頃の夢:F1レーサー

小学生の私にとって、F1の世界は憧れそのものでした。テレビの中で繰り広げられるレースを見ては、胸を高鳴らせ、ノートに自分だけのマシンを描き、未来の姿を思い描いていました。

「いつか自分も、あの舞台で走るんだ」――そう思いながら、近所の公園では段ボールを切ってハンドルに見立て、友達とレースごっこをしていました。父が買ってくれたミニカーを机に並べ、ゴールラインを決めては、何度も想像のレースを繰り広げたのを覚えています。

しかし、その夢は大人たちの何気ない一言で砕かれてしまったのです。「そんなの無理だよ」「日本人には難しいんじゃないか」。

無邪気に描いた夢は、現実の壁に押しつぶされるように消えていきました。子供の心に残ったのは「挑戦してはいけないのかもしれない」という、少し苦い感覚でした。


夢を手放した後に見えた世界

中学生、高校生になるにつれて、F1レーサーを目指そうとは思わなくなりました。部活や勉強、友人との時間に夢中になり、夢は「日常」の中に埋もれていったのです。

けれども、不思議なことに「スピード」への憧れは心の奥で生き続けていました。自転車からバイクへ、バイクから車へと移り変わっても、その感覚は消えることがありませんでした。深夜、友人の車に乗せてもらいながら山道を走ったとき、心臓が高鳴る感覚に「ああ、自分はまだ夢を追っているんだ」と気づいたこともありました。

車だけでなく、戦闘機やジェット機の映像を見ても、同じように胸が高鳴るのです。スピードに乗ることで、自分の中の情熱が再び目を覚ますのを感じました。

「もしかすると私は、F1という職業に憧れていたのではなく、“スピードの世界”そのものに魅了されていたのかもしれない。」そう気づいたとき、心にひとつの灯りがともったような気がしました。


戦闘機に乗ってみたいという新しい夢

今の私が描いている夢のひとつは「戦闘機に乗ってみたい」ということです。実際に操縦することは難しいかもしれません。それでも、体験搭乗やシミュレーターの世界であれば、可能性はゼロではない。

数年前、航空ショーに出かけたときのこと。頭上を轟音を響かせながら飛び立つ戦闘機の姿を見て、子供の頃の感覚が一気によみがえりました。目の前で繰り広げられるスピードと迫力に、ただ立ち尽くすしかなかったのです。

その時、「次は自分も、あのコックピットに座ってみたい」と強く思いました。たとえ一瞬でも、その世界を体験することができたら、子供の頃の夢を少しだけ取り戻せる気がするのです。


着物と夢の共通点

ここで不思議なつながりを感じるのが、私が今取り組んでいる「たとう紙」と着物の世界です。

着物を大切に保管するために使われる「たとう紙」。一見するとシンプルな紙ですが、その中には人々の願いや想いが込められています。お母様から譲り受けた着物を未来へと受け継ぐために包む。その一枚の紙には「夢」と「未来」への橋渡しという役割があるのです。

私がF1やスピードの世界に憧れたのも、未知の未来への扉を開けたかったから。着物を守る「たとう紙」にも、同じように未来を見つめる力があります。

あるお客様が「母の形見の着物を大切にしまっておきたい」と話してくださったことがあります。その想いを受け止めた時、私は「夢を守る役目」を果たしているのだと実感しました。


読者のみなさんへの問いかけ

このブログを読んでくださっているみなさんも、子供の頃に抱いていた夢があるのではないでしょうか。大人になって日々の暮らしに追われ、忘れてしまった夢。あるいは、心の奥に眠ったままの夢。

夢は必ずしも職業として叶える必要はありません。今の生活の中に、小さな形で取り戻すことができるのです。

着物を纏ったときに思い出す「母との記憶」。たとう紙を開いた瞬間によみがえる「若き日の自分」。そうした心の動きこそが、夢を生き直す瞬間なのかもしれません。


私のこれから

私はもうF1レーサーになることはありません。しかし、夢を持ち続けることはやめません。戦闘機に乗るという小さな冒険。着物を未来へつなぐたとう紙の活動。そして、夢を語り合える仲間との出会い。

数年前に夢を語ったとき、周囲の人が「いいね、それは面白い」と笑顔で返してくれました。その一言に背中を押されるように、今は「夢を語ること」そのものを大切にしています。

これからも私は、自分の人生に夢を重ねながら歩んでいきます。そして、このブログを通じて、読者の皆さんが「忘れていた夢」を思い出すきっかけをつくれたらと願っています。


まとめ

お盆に見た懐かしいアニメが、私に子供の頃の夢を思い出させてくれました。F1レーサーにはなれなかったけれど、夢は形を変えて心に残り続けています。戦闘機への憧れもそのひとつ。そして今は「たとう紙」を通じて、人々の想いと未来をつなげる活動をしています。

夢は消えるものではなく、人生を彩る力です。読者の皆さんもぜひ、心の奥に眠る夢を思い出してみてください。その夢はきっと、今の生活をもっと豊かにしてくれるはずです。

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