「たゆたえども沈まず」から学ぶ、しなやかな生き方|ご先祖様の想いを受け継ぐ心のレジリエンス

近江八幡市倫理法人会モーニングセミナーで学んだ「たゆたえども沈まず」の教え。ご先祖様の想いを心に感じ、揺れながらも沈まない“しなやかな生き方”を紐解きます。人生の波に優しく寄り添う、気づきと実践のブログ。
第1章「波に揺れながらも、沈まない」という生き方
10月の朝。ほんのり冷たい空気の中で行われた、近江八幡市倫理法人会のモーニングセミナー。
この日、講師としてお越しくださったのは、法人スーパーバイザーの福井龍介さん。
テーマは「家を継ぐ 〜たゆたえども沈まず〜」。
一見、静かな言葉。でも、聴いているうちに胸の奥で小さな波が立ちました。
「ご先祖様は、自分の中に生きている」
この一言が、妙に心に残ったんです。
血のつながりだけじゃない。
あの人たちが信じたもの、願ったこと、歩き方。
そのすべてが、今の自分の“中”に生きている。
ちょっと鳥肌が立ちました。
だって、それって…「今を生きる自分」も、いつか“誰かの中”に生きるってことですから。
忙しさの波に流される私たち
朝、スマホの通知を見て、心がざわつく。
仕事に追われて、自分を責める。
人との関係に悩んで、「もう沈む…」って気持ちになること、ありますよね。
だけど、福井さんの言葉に出てきた“たゆたえども沈まず”という表現には、すごく深い意味があるんです。
心理学でいうと「レジリエンス」、つまり“しなやかに回復する力”。
脳科学的にも、人は「完全に沈むことはできない」ようにできています。
ストレスを受けても、神経は必ずバランスを取ろうとする。
問題は、揺れを怖がることなんですね。
たゆたう。
つまり、揺れながらも浮かび続ける。
それって、完璧じゃなくていい生き方そのもの。
「波がある人生を、楽しんでる最中です」と言える人は、実は最強なんです。
ご先祖様は「心の筋肉」みたいなもの
福井さんの話を聴きながら、ふと浮かんだのは祖父の姿でした。
農業をしていた祖父の手は、いつも少しざらついていて、でも温かかった。
「家を継ぐ」とは、仕事や土地を引き継ぐことだけじゃない。
生き方を継ぐこと。
その想いを形にするのが、倫理の実践なんだと感じました。
人間って、自分一人で頑張ってるつもりになりがちです。
でも実際は、ご先祖様の“心の筋肉”が私たちの中で動いてる。
困った時に踏ん張れるのは、彼らの記憶が、体の奥底にちゃんと残ってるから。
だから、迷った時は一度立ち止まって、
「じいちゃん、どうしてたっけ?」って心の中で聞いてみる。
不思議と、答えは静かに返ってきます。
(たまに厳しい時もありますけどね、笑)
「継ぐ」とは、“つながりを感じて生きる”こと
たゆたう波の中で、わたしたちはいつも何かを受け取り、何かを渡しています。
それが“継ぐ”ということ。
着物の世界でいえば、たとう紙もそう。
単なる紙じゃなく、そこには「想いを包む」という文化が生きている。
お母さんから娘へ、そして孫へ。
包まれた着物には、記憶と愛情がちゃんと残っているんです。
つまり、「継ぐ」とは“生き方を伝えること”。
声や姿が見えなくても、心がちゃんと伝わる生き方を選ぶこと。
それこそが、日本人の美しさだと思うんです。
たゆたう勇気を
私たちはみんな、波の中に生きています。
揺れて、ぶつかって、たまに沈みかけて。
でも、そのたびに立ち上がれるのは、
あなたの中に、ご先祖様の“命のリズム”が流れているから。
完璧じゃなくていい。
まっすぐじゃなくていい。
たゆたえども沈まず。
この言葉を、そっと胸に置いて、今日を生きてみませんか。
きっとその姿を、空の上から“あの人たち”も、静かに微笑んで見ています。
第2章:波を受け入れる勇気
――波のない海に、船は出ない。
どんなに凪いで見える人生にも、いつか必ず波はやってきます。
それは、突然のトラブルかもしれないし、思い通りにいかない仕事かもしれない。
あるいは、人間関係の「ちょっとしたズレ」かもしれません。
でもね、あの波って、実は悪者じゃないんです。
むしろ「次の自分」を連れてくる案内人みたいなもので。
波を避けようとすればするほど、海の中心から遠ざかっていく――そんな経験、ありませんか?
僕も会長になったばかりの頃は、まさにその状態でした。
みんなをまとめようと空回りして、思うように動けない。
会の運営も、方向性も、「これで合ってるのか?」と何度も自問自答しました。
でもある日、モーニングセミナーでの出来事がヒントをくれました。
ある講話者の方がこう言ったんです。
「波を受け入れたとき、人は本当の意味で泳ぎ始める」と。
その瞬間、ハッとしました。
「ああ、戦うんじゃなくて、委ねるんだ」と。
そこから僕は、波を見たらまず“深呼吸”するようになりました。
焦らず、「この波の向こうに、何がある?」と問いかけるんです。
すると不思議なもので、同じ問題でも、見え方が変わってくるんですよ。
たとえば、会の中で意見が割れたとき。
前は「なんで分かってくれないんだ」と思っていたけれど、
今は「それだけ真剣に考えてくれている」と見えるようになった。
波を敵と見るか、仲間と見るか。
その違いで、人生の舵はまるで変わります。
波を受け入れる――
それは、流されることではなく、「自分の中心で立つ」ことなんです。
だから、もし今、あなたの前に波が来ているなら、
それは“次のあなた”へのサインかもしれません。
慌てず、立ち止まって、その波をまっすぐ見てください。
波を受け入れた人にしか見えない景色が、
きっと、その先にあります。
第3章:笑顔は最強の実践
ある朝、モーニングセミナーの会場でね、
眠そうな顔で入ってきたメンバーが、ひとりいました。
声をかけたら「仕事が詰まってて…寝不足で…」って。
でもそのあと、僕がちょっと冗談を言ったら、
「ははっ」と笑ってくれたんです。
その瞬間、空気がふっと変わった。
まるで朝日が差し込んだみたいに、場全体が明るくなったんです。
そう、笑顔って伝染するんですよね。
しかも、“誰かを助けよう”なんて意気込まなくてもいい。
たったひとりが笑えば、それで空気は動く。
不思議だけど、それが「実践」なんです。
「倫理を学ぶ」と聞くと、どうしても“真面目にやらなきゃ”って思いがちですよね。
でも僕は、笑顔こそが一番の実践だと思っています。
どんなに立派なことを語っても、
眉間にシワを寄せながらでは伝わらない。
笑顔って、言葉よりも早く届く「心のメッセージ」なんです。
たとえば、僕が朝一番に「おはようございます!」と笑顔で言うと、
メンバーの中にも少しずつ笑顔が増えていく。
すると、会そのものの“温度”が変わっていくんです。
それは、会長だからとか、リーダーだからとか関係ありません。
誰だって今日からできる、一番身近な実践です。
実際ね、僕自身も落ち込む日があります。
思い通りにいかないこと、もちろん山ほどあります。
でもそんなとき、無理やりでも鏡の前で笑うんです。
「なんや、意外といけるやん」って(笑)。
すると、心のどこかでカチッとスイッチが入る。
倫理の学びって、特別なことをするんじゃなくて、
“日常の中でどう在るか”なんだと思うんです。
だから、どんな日でも、笑顔を忘れずに。
誰かに見せるためじゃなくて、自分の心を明るくするために。
笑顔は、どんな波よりも強い風を起こします。
それがきっと、未来を拓く一歩になるんです。
第4章:笑顔で未来を拓く、わたしたちの物語
こうして振り返ると、僕らの毎日は、ほんとうに「波」の連続です。
仕事、人間関係、家族、健康、そして自分の心。
どれも穏やかな日ばかりじゃなくて、時には嵐のような瞬間もある。
でも――大切なのは、波を恐れないこと。
むしろ、その波を“受け入れて、笑って乗りこなす”こと。
それができるようになると、人生が少しずつ軽やかに、自由になっていくんです。
第1章で描いた「空を見上げる心」。
あのブルーインパルスの青い軌跡は、ただの演目じゃなくて、
“人はどこまでも高く飛べる”という希望のシンボルでした。
第2章では、「波を受け入れる勇気」についてお話ししました。
困難にぶつかったとき、無理に避けようとせず、
「この経験が、自分を育ててくれる」と信じて受け止める。
その姿勢こそが、未来を変える最初の一歩です。
そして第3章、「笑顔は最強の実践」。
どんな理念よりも、どんな名言よりも、
“笑顔でいる”という行動そのものが、
まわりの人を励まし、自分を支える力になる。
気づいてみれば、僕らが学んできた「倫理の実践」って、
難しい理屈じゃなくて、
“人として、心地よく生きる技術”なんですよね。
たとえば、朝、家族に「おはよう」と言える。
仲間と笑い合える。
誰かの言葉に「ありがとう」と返せる。
その小さな積み重ねが、やがて未来を変える力になる。
今期のキャッチフレーズにある「笑顔溢れ、気付きと実践で未来を拓く」。
これは、遠い理想の話ではなく、
ひとりひとりの“今日の笑顔”から始まる物語です。
僕らが笑えば、家族が笑う。
家族が笑えば、地域が明るくなる。
地域が明るくなれば、日本全体が元気になる。
それが、日本創世の源なんです。
空を見上げるような気持ちで、今日を笑顔で始めよう。
波があっても、風が吹いても、笑っていれば大丈夫。
僕らはきっと、その先にある青空へ飛び立てる。
——さあ、明日の朝も笑顔で。
あなたの笑顔が、誰かの未来を照らしています。